2005年03月24日

読み物(3.24)夏の約束

夏の約束
藤野 千夜

芥川賞受賞作。らしいです。<知らなかった。またしてもジャケ借りしてきました。前回はエッセイだと思い込んでいましたが、今回はヤングアダルトだと思ってました。また、だまされた(笑)
ゲイカップル、元男性の美容師、不倫中のアパートの住人、障害者の兄をもつ売れない小説家、職場の後輩に嫌がらせを受けるOL。世間ではマイノリティに属する人々の、特に何があるわけでもない、普通の毎日。
たとえばゲイだからといって毎日が波乱万丈であるわけはなく、普通に仕事して普通にごはん食べて普通に遊びに行ったりするわけですわ。それを、さも特別であるかのように思うほうが、なんか変なんだなぁと、思ったり。この本でも、周囲の人は、特に気にするわけでもなく、受け入れてる。かえって、いちいち反応する男子児童がアホの子のように見えるし。
さらりとした語り口にだまされそうになるけど、結構深いテーマなのかも。

投稿者 みゆき : 13:26 | ノベルス | コメント (12) | トラックバック

2005年03月23日

読み物(3.23)劫尽童女

劫尽童女
恩田 陸

えっと、恩田作品にはよくあることだと常々思っているのですが。
途中まではホントに面白いんです。
で、終盤から消化不良ぎみで、目の前に卓袱台があったら、ひっくり返したくなるんです。
今回は、主人公の少女の特殊能力が身体的なものだったうちは良かったんですけどね。その後は、「あぁ、やっちゃった…」ってかんじで。ラスボス(?)も、そこまでしつこく出てくるなら、なんでそんなに犬に執着するのか、そのへんをもう少し書き込んでくれれば良かったんですけどね。これじゃあ、ただの変質者だよ…。
でも、途中まではホントに面白いんです。ラスト2ページくらいも、良かった。なので、読後感は悪くないです。

投稿者 みゆき : 13:09 | ノベルス | コメント (0) | トラックバック

2005年03月16日

読み物(3.16)恋の休日

恋の休日
藤野 千夜

表紙の写真が美味しそうで(笑)、ジャケ借りしてきました。なんとなく、エッセイかと思っていたら、短編集でした。
ディープなテーマが、さらりとした語り口で描かれております。これは喜劇か?と思わせておいて、底のほうでしみじみした哀しみがあるかんじ。
けっこう好きかも。他の本も探してこよう。

投稿者 みゆき : 13:44 | ノベルス | コメント (0) | トラックバック

2005年02月28日

今日の読み物(2.28)

今夜誰のとなりで眠る
唯川 恵

しばらく山本文緒ばかり読んでいたのですが、そろそろ行きつけの図書館の蔵書は読み尽くした感があるので、今度はコバルト出身直木賞作家つながりで、こちらにシフト。

最初は、「登場人物が多すぎだぜー。相関図をくれー。」と思ったのですがね。最初だけね。
なんていうか、じわじわと後からココロに染みるかんじのお話。
ワタシ的には、シングルマザーになる決意をした女性のお兄さんの、とある台詞にマジ泣きしそうになりました。なんでだろ?きっと、自分自身が誰かに言ってもらいたかった台詞なんだろうなぁ…。

投稿者 みゆき : 18:29 | ノベルス | コメント (3) | トラックバック

2005年02月21日

今日の読み物(2.21)

群青の夜の羽毛布
山本 文緒

なんかもぉ、コワイです。ほんとに。山本文緒の真骨頂ってかんじで。

正直言うと、主人公、あんまり好きじゃないんですよね。
ワタシの周りにいたら、ぜったい後ろから寄っていって、グーでガツンと殴ってる気がする。ぶるぶる。
この話に限らず、どうも今まで読んだ山本作品って、陰性の引きこもり体質の女性が主人公のものが多くて、でもって、ワタシは陽性の引きこもり(っていうか、自主的に本を読むため篭ってる?)なもんで、なかなか共感できないとうか相容れないというか。
でもまぁ、ぶーぶー文句を言いつつ読んでるんだから、面白いとは思っているんですが。コワいもの見たさかも。

投稿者 みゆき : 23:12 | ノベルス | コメント (0) | トラックバック

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